意味は分かっていても、使い方がいまいちピンとこない言葉があると思います。

 

文章の接続詞で用いる『そのため』『それで』もそんな言葉といえるでしょう。

 

『だから』の接続詞とはどう使い分ければ良いのかも、例文を使って解説します。

 

接続詞の意味とは?

接続詞とは、文章と文章をつなぎ合わせるときに用いられる品詞です。

 

細かくいえば、文と文、句と句、節と節をつなぎ合わせることで文章を読みやすくするばかりか、伝えたい部分を強調させることもできます。

 

接続詞には、大きく分けて『逆接』『並列』『添加』『説明』『選択』『転換』『順接』があります。

 

『逆接』は、前文で述べた結果が後文で反してしまう接続詞です。『けれども』『しかし』がこれに当たります。

 

『並列』は、対等の関係であることを表す接続詞です。『および』『ならびに』『また』がこれに当たります。

 

『添加』は、前文の内容を更に付け加える接続詞です。『さらに』『そのうえ』がこれに当たります。

 

『説明』は、前文で述べたことを説明する(例える)接続詞です。『つまり』がこれに当たります。

 

『選択』は、複数の中からいずれかを示す接続詞です。『または』『もしくは』がこれに当たります。

 

『転換』は、話題を変える接続詞です。『ところで』『さて』がこれに当たります。

 

『順接』は、前文で述べた結果を後文に導く接続詞です。『だから』『それで』『そのため』がこれに当たります。

 

つまり、『だから』『それで』『そのため』は、前文で述べた結果を後文に導く接続詞として使うことができます。

 

『だから』の使い方と例文

『だから』の『順接』は、前文で語られた内容について自己の考えを述べるときに使います。

 

つまり、『だから』は主観で語るときにしか使うことはできません。

 

 

「次に赤点を取ったら、門限が厳しくなります。だから、勉強を教えてください」

「私はどうなってもいい。だから、家族は助けてください」

 

『そのため』の使い方と例文

『そのため』の『順接』は、前文で語られた事実を客観的に述べるときに使います。

 

これにより、語られている内容を強調する効果も期待できます。

 

 

「連日、真夏日が続いた。そのため、アイスの売り上げも上々だった」

「不況の煽りがこの町を襲った。商店街のシャッターが下りているのもそのためだ」

 

『それで』の使い方と例文

『それで』の『順接』も、『そのため』と同じく前文で語られた事実を客観的に述べるときに使います。

 

ただ、こちらは原因について相手に質問する場合にも使われます。

 

 

「大好きだったお酒をここ一年間は飲んでいない。それで健康診断が引っかからなかった」

「親に内緒で遊びに行ってきたのか。それで、どうやって言い訳する気なんだ?」

 

まとめ

『だから』『それで』『そのため』は、接続詞として使われる言葉です。

 

その中でも『順接』に分けられる接続詞であり、前文で述べた結果を後文に導く場合に用いられます。

 

『だから』は、主観で語るときにのみ使います。

 

『そのため』は、前文で語られた事実を客観的に述べるときに使います。

 

『それで』は、前文の原因について相手に質問する場合に使います。

 

それぞれの意味をしっかりと理解しておけば、使い方を間違えることはありません。

 

ただ、こういった接続詞を使った文章は、日常会話や本を読んでいると自然に覚えるものでもあります。

 

わざわざ意味を調べなくても、なんとなく使い分けているのはそのためです。

 

ですが、綺麗な日本語、読みやすい文章を心がけるのなら、ぜひ接続詞の正しい使い方を学んでおくと良いでしょう。