文章で助詞の役割を持つ『の』『が』。
しかし、これらを二回以上連続で使うと幼稚な文章に見えてしまいます。
どうやったら手直しができるのか、解説していきます。
文章『の』『が』の助詞とは?
文章で何気なく使われている『の』『が』。
これは、代表的な助詞です。
助詞とは、単語に付くことでそれぞれの関係を表したり、対象を表すことができるものです。
その中でも良く使われる格助詞なのは『が』です。
『が』は、動作や状態につくことができます。他にも、要望の対象にもつけることができます。
例
「私が~」「君が~」「これが~」
次に『の』は、連用修飾語の動作や状態の主体を表すことができます。
例
「私の~」「君の~」「これの~」
『が』の例文とまったく同じ言葉を使っていますが、『の』を入れるだけで主体を表した表現になっていることが分かりますね。
これが『の』と『が』の助詞が行える役割です。
『の』『が』を連続して使うと幼稚な文章に見える例文
『の』『が』は、一般的な助詞であることから非常に使いやすいです。
そのため、多用しがちな文章が多いです。
例
「僕の飛行機の玩具の部品が壊れていた」
内容も幼稚なのですが、文章構成が小学生の作文に見えてしまうのです。
日本語なので意味は通じるのですが、『の』が二回以上も連続で使われているため、間延びした文章になっているのです。
例
「玩具の飛行機が破損していた」
さきほどの例文を直してみました。こちらの文章のほうが読みやすいですし、状況がスムーズに入ってきますね。
壊れたら『部品』が取れるのは当たり前なので、『部品』を抜いて『破損していた』だけでも意味は通じます。
例
「僕が言っている意味が通じないみたいだが、あいつは日本人じゃないのか?」
読み手からすれば、この文章を書いている人間のほうが日本人なのか疑いたくなるところです。
単語の組み合わせで気づかないのか、『が』が三つもあって気になります。
この場合、『が』を二回も使っているため、『だが』にも影響を与えてしまっているのです。
例
「僕の言っている意味が通じないみたいだけど、あいつは日本人じゃないのか?」
『が』の場合は、助詞だけを変えるだけでずいぶん読みやすい文章になります。
『が』の連続使用は読み直すと違和感を覚えますので、『の』よりも簡単に気づけると思います。
例
「昨日の話の続きをしよう」
これが会話なら違和感はありませんが、やはり文章だと気になります。
二回連続ぐらいならそれほど『の』も間延びはしづらいのですが、文章の読みやすさを考えるなら改善は必要でしょう。
例
「話の続きをしよう」
『続き』という言葉があるのなら、『昨日』がなくても前回に会話をしていることは分かりますね。なら、取ってしまえばいいわけです。
どうしても『昨日』というキーワードがなければ物語が進まないのなら、『昨日の続きをしよう』でも良いでしょう。
とにかく、不必要な情報をそぎ落とすだけで『の』を連続して使わなくても良くなります。文章をスッキリ見せることもできるので、いらない言葉は削除してしまいましょう。
まとめ
『の』『が』は、文章の助詞に当たるものなので、どうしても多用しがちです。
しかし、連続して使うと文章が間延びしたり、日本語として意味が通じなくなってしまいます。
まずは、他の助詞に置き換えることができないかを考えてみます。
それが難しいときは、そもそも『の』『が』をつける原因となっている単語が必要かどうかを吟味します。
大抵は不必要なものが多いので、そぎ落とすことで文章は読みやすくなります。
一点、すみません。
「僕の飛行機の玩具の部品が壊された」
↓
「僕が大切にしている玩具の飛行機が破損した」
この変換ですと、助詞の話に付随して、文章自体に情報の付与・過失が生じていると思います。
・「大切にしているかどうか」は原文では明らかになっていません。
・「破損した」と「部品が壊された」では意味が全く異なります。
助詞の話に限定するのであれば、文章自体の意味を変えずに修正しないといけないと思います。
「僕の玩具の飛行機。部品が壊されていた」
「僕の玩具の飛行機を見たら、部品が壊されていた」
細かい点ですが、すごく気になったので、申し訳ないです。
ご指摘、感謝いたします。修正させていただきました。
大事な部分がうまく表現できておらず、お恥ずかしい限りです。
また何か、気になることがあればお知らせください、お待ちしております。