漢字の中には、似ているけど意味が異なるものがあります。
『書式』と『形式』も似ていますが、その意味も用途も変わってきます。
『書式』と『形式』の違いと意味を例文を使って解説します。
書式の意味とは?
『書式』とは、文書を作成するときのルール。またはその書き方です。
書類によって書き方が異なるため、体裁やレイアウトを整える必要があります。
そうしたものを含めた表現として『書式』が用いられます。
ただし、これは文書に関する『書式』であり、文字の『書式』だと意味は違ってきます。
文字における『書式』とは、文字のデザインのことです。『書式』『書式』『書式』……それぞれ、同じ漢字ですが、デザインが違うことが分かります。
これらの文字は『書式』を変更して書かれています。こうした意味でも『書式』という言葉は使われます。
書式の例文
「契約書の書式を変更する」
「この書き方では伝わりにくいので、ビジネス文書の書式に直してください」
「大事な部分を強調するため、文字の書式を変更する」
形式の意味とは?
『形式』とは、物事が存在するときに表に現れている形という意味です。
分かりやすくいえば、物事を行うときの一定のやり方を『形式』と言います。手続きなどにも『形式』は使われますね。
また、物事の構造を抽象化する場合にも『形式』を利用します。数学で使われるのもそのためですね。
形式の例文
「形式ばかりの態度」
「形式的な手続きを行う」
「二次形式」
書式と形式の違い
結論からいえば、『書式』も『形式』の一種類であることが分かります。
その違いがあるとすれば、『形式』の媒体となるものが文字なら『書式』が使われます。
『形式』は、その他の広い意味で使うことができます。
形式と様式の違い
ちなみに、『形式』と『様式』も似た意味ですね。
しかし、こちらは『形式』とは少し性質が異なります。
『様式』とは、同類のものに共通する、他の類とは違った流儀や形となる『形式』をまとめたときに使われる言葉です。
『上流階級の生活様式』なら、お金持ちの『形式』をまとめていう言葉になります。
そのため、一つを指す場合は『形式』、複数を指す場合は『様式』を使います。これが『形式』と『様式』の違いです。
まとめ
『書式』も『様式』も、『形式』の一種です。
『書式』は文章に使われる言葉で、『様式』は似た『形式』をまとめるときに使います。
その『形式』とは、物事を行うときの一定のやり方を指す言葉です。
『形式』の意味をしっかりと覚えておけば、『書式』や『様式』の違いもおのずと分かってきます。