漫画ではよく見かける感嘆符『!』。
もちろん、文章でも使うことができます。
ただ、感嘆符の正しい使い方を知らないと、日本語として不自然な文章になってしまいます。
文章の書き方で正しい感嘆符の使い方を解説します。
文章の書き方で感嘆符はどう使う?
『ビックリマーク』で表現する感嘆符『!』と『クエッションマーク』の疑問符『?』。
これらを入れることで、話者の感情を表現することができます。
ただし、文章の書き方ではルールが存在します。
それは、文中に感嘆符や疑問符を入れるときは半角スペース(空白)を入れるということです。
正しい例
「これは一体どういうことだ! まったくわけが分からない!」
誤った例
「これは一体どういうことだ!まったくわけが分からない!」
ただし、感嘆符を文末に付ける場合は半角スペースを入れる必要はありません。
これは、疑問符の場合も例外ではありません。
例
「ん、つまり? どういうことですか?」
文章で感嘆符と疑問符を書く場合は、このような空白を入れるのが正しい書き方となります。
『!』『?』を使った正しい日本語の例文
正しい感嘆符の書き方を覚えたら、さっそく『!』を多用したいところです。
しかし、感嘆符を多用することは正しい日本語とは言いづらいかもしれません。
例
「待ってくれ! 頼む、行かないでくれ! なんでもする、この通りだ!」
この文章は、出ていく相手を必死で止めようとしている姿勢が見て取れますね。
しかし、これだと読み手に与える解釈が限られてしまいます。
感嘆符を入れると、話者は怒鳴っているイメージしか持つことができません。
もし、話者が十代ならこの文章でもしっくりきます。しかし、五十代ならどうでしょう? もう少し、大人の呼び止め方をするのではないでしょうか。
相手を呼び止める工夫は、他にもあるはずです。
例
出て行こうとする彼女の手を掴んだが、振りほどかれてしまった。ドアの前に立ちふさがったが、そんな僕を押しのけて廊下を走っていった。
台詞をごっそり抜いて、状況をそのまま書きだした内容に変更しました。すると、彼の気持ちばかりか彼女の態度まで表現することができました。
このように、感嘆符だらけの台詞を入れるぐらいなら、状況をそのまま切り取った文章のほうが日本語として正しいですし、たくさんの情報を伝えることができます。
例
「なるほど、ここで降りたんですね。ん、これは……そうか!」彼は落ちていた布の切れ端を見つけるなり、大きく頷いていた。
名探偵が事件を解決するような内容ですが、この場合の感嘆符は違和感なく文章に馴染んでいると思います。
わざわざ文章に『彼は布の切れ端を見るなり、大きく声を上げた』と表現するより、「そうか!」と台詞にしたほうが短い文章で読み手に伝えることができます。
こういった場合に限り、感嘆符『!』は日本語の文章でも活きてくるのです。
例
「何ぃぃぃ!? ちょっと待て!!!」
まさに、漫画でありがちな感嘆符と疑問符の表現方法ですね。
漫画では文章のデザインも演出の一つですので、こういった使い方をすることができます。
しかし、読みやすい日本語の文章を考えると話は変わってきます。
本来、例文のように感嘆符と疑問符を組み合わせたり、感嘆符を連続で使わないほうがいいです。
使いたい気持ちは分かるのですが、それを入れなくても一つの感嘆符だけで意味は通じるため、この表現は無意味なのです。
まとめ
正しい文章の書き方、綺麗な日本語を心がけるのなら、感嘆符や疑問符はなるべく使わないほうが良いです。
どうしても使う場合は、半角スペース(空白)を入れる、連続で打たないといったルールは守りましょう。
とくに感嘆符は印象が強いため、読み手に与える影響は大きいです。
しかし、文章で相手の想像力を奪ってしまうことはよくありません。
いくつもの解釈ができる文章こそ、読みやすい文章といえるのです。
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