文章でよく見かける『……』。
『……』の記号の意味について分からない方は、『文章の最後に使われるてんてんてん』といった覚え方をしているようです。
『……』の意味や使い方について解説します。
三点リーダー(てんてんてん)の記号の意味
まずは、正しい名称をしっかりと覚えましょう。
『文章の最後に使われるてんてんてん』ではなく、『三点リーダー』という名前があります。
『三点リーダー』とは、その名の通り三点で構成された点です。
他には『二点リーダー』もありますが、日本語の文章でよく使われるのは『三点リーダー』ですね。
『三点リーダー』を記号で表記すると『…』となります。
ただし、表記方法にはルールがあります。
『…』を一つではなく、『……』と繋げます。これが正しい『三点リーダー』の使い方です。
『三点リーダー』の意味は、文末に余韻を持たせるときに使います。
他にも、無音の表現方法としても用いられます。
『ん』の長音を表現するときでも『三点リーダー』は役立ちます。
また、省略として使われることもありますね。
文章ばかりでなく、図や表の一部として使われることもあるため、『三点リーダー』には少なくても五つの使い方ができます。
では、これらの使い方を例文に沿って紹介していきます。
ただし、『ん』の長音表現は『ん……』となりますので、こちらの説明は省きます。
三点リーダーの使い方を例文で解説
まず、文末に余韻を持たせる『三点リーダー』の使い方です。
例
「谷底を見下ろしたが、暗闇で何も見えない……」
文末に『三点リーダー』を入れることで、暗闇の深さをうまく表現していますね。
次に、無音の表現として使われる『三点リーダー』です。これは、おもに会話で使われます。
例
「周りは敵だらけだ、どこにも逃げ場はない。……やはり、あの手しかないか」
後文の前に『三点リーダー』をつけることで、話者が考えている様子を表現することができます。
続いて、省略の意味で使われる『三点リーダー』の例文を紹介します。こちらは、おもに引用で用いられる表現方法です。
例
「文献には賢者が……と書かれているが、他にも街を救ったときのことが克明に記されている」
この文章で伝えたいのは、あくまで賢者が街を救った事実です。そのため、他の出来事を省略したことで伝えたい部分を強調することができます。
では、最後に表を作るときに使われる『三点リーダー』の使い方を解説します。
例
「サファイア……25万/ダイヤモンド……50万」
50万で購入できるダイヤモンドが本物かどうかはさておき、商品の値段が分かりやすくなっていますね。
『三点リーダー』には、こういった記号としての使い方もできるのです。
まとめ
『三点リーダー』の意味は、以下のとおりです。
- 文末に余韻を持たせる
- 無音の表現方法(会話)
- 『ん』の長音を表現する
- 文章を省略する
- 表を作る記号として用いる
これら五つの意味を正しく使うことで『三点リーダー』を活用することができます。
ただし、『三点リーダー』を表記するときは必ず『……』と繋げて利用するようにしましょう。