『吟味する』という言葉があります。

 

言葉ぐらいは聞いたことがあると思いますが、『吟味』とはどういう意味なのかご存知でしょうか?

 

正しい使い方や類語、言い換えを例文も交えて解説しています。

 

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吟味するとは?使い方や意味

『吟味』の意味や使い方を知るためには、江戸時代まで遡る必要があります。

 

当時、裁判にやってくる訴訟人(原告)、相手方(被告)、被害者たちの言い分が真実かどうかを調べるときに使われていた言葉です。

 

つまり、本来の『吟味』とは罪状を調べるときに用いるのが正しいのです。

 

現在ではそれが転じ、『吟味する』とは物事が本当かどうかを調べるときに使う言葉になっています。

 

ただ、『吟味』は詩歌を吟じてその趣を味わうという意味でも使うことができます。

 

『吟じる』という言葉は、詩歌に節をつけて歌うことを意味するので、それは『吟味』して考えることを指すわけです。

 

そのため、アイディアを煮詰めていく場合にも『吟味する』を使うことができます。

 

吟味の類語や言い換え

『吟味』というと難しく聞こえてしまいますが、簡単な言い換えがあります。

 

それは、『確かめる』です。

 

物事が本当かどうかを調べるという行為は、一言でいうと『確かめる』となります。

 

他にも『検討する』や『調査する』、『念入りに調べる』といった類語もありますね。

 

ただ、それぞれ意味は似ていますが、場面ごとに使う言葉が違ってきます。

 

『検討する』なら、商談のときに使うのが一般的ですね。一度、持ち帰って考え直すといった意味も含まれているからです。

 

『調査する』は、探偵がよく使う言葉ですね。これはどちらかと言えば、調べることで真実を見つけ出すといった意味合いがあります。

 

そう考えて『吟味する』の使い方を見直すと、確かに罪状を調べるときに使われていた言葉なので、『調査する』の意味に似ていますね。

 

ただ、『吟味する』は古い言い換えと呼べるかもしれません。

 

それなら、場面ごとに『検討する』『捜査する』『念入りに調べる』と使ったほうが、現在の文章では分かりやすいかもしれませんね。

 

吟味するの例文

それでは、『吟味する』の例文を解説していきます。

 

『吟味する』は、日常生活でも幅広く使うことができます。

 

 

例文

スーパーに行くと、売れ残りのトマトが置いてあった。その中でどれを購入するべきか、吟味する必要がありそうだ。

 

 

比較対象がたくさんある中で、どれが美味しいトマトかを考え込んでいるようです。

 

『考える』で事足りる例文ではありますが、『吟味する』と言い換えるだけで知的な印象を受けるのが分かると思います。

 

 

例文

二年かけて進めてきたプロジェクトだったが、どうやらコストが予想以上に高くなりそうだ。もう一度、吟味しなければならないだろう。

 

 

二年も歳月が経てば、物価の高騰で何かしらの影響を及ぼすはずです。

 

そういった場合、プランを考え直す必要があるでしょう。

 

そうした場面にも『吟味』という言葉を使うことができます。

 

 

では、最後に悪い例文を紹介しておきます。

 

 

例文

幼児がどちらの絵本を読もうか吟味している。

 

 

この例文は、日本語として間違ってはいません。読めば、意味は通じるからです。

 

しかし、幼児に対して『吟味』という言葉を使うのは、少し不適切かもしれません。

 

ここは『考えている』のほうが自然でしょう。

 

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まとめ

『吟味する』とは、物事が本当かどうかを調べるときに使う言葉です。

 

簡単に言えば、『確かめるために深く考える』ということですね。

 

そのため、使い方を工夫すれば、日常生活のあらゆる場面でも使うことができます。

 

ただし、『吟味する』は少しお堅い表現であるため、柔らかい文章にするときには言い換えたほうが良いでしょう。

 

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