本を読むときは、黙読と音読の2種類があります。

 

文章を覚えやすいのは音読だと言われていますが、人が多い場所では黙読することが多いはずです。

 

ところが、黙読していると頭の中で声が聞こえることがあります。

 

これはどうしてなのか、解説します。

 

文章の声が聞こえる?本を読むと聞こえてくる心の声の正体

 

普段から頭の中で声が聞こえることはありません。

 

もし、普段から聞こえる人は、別の理由で聞こえてくる可能性がありますので、ここで解決することは難しいでしょう。

 

そうではなく、読書するときに聞こえてくるのなら、いくつかの仮説があります。

 

ただし、明確に解明されているわけではなく、まだまだ調査されている段階となりますので、参考程度に覚えておくと良いです。

 

自分の声が聞こえる理由

多くの人は、黙読しているときに聞こえてくる声は自分だと回答しています。

 

しかし、喋っているわけではありませんので、周りからすれば聞こえるはずのない声となります。

 

では、どうしてこういった現象が起こるのでしょうか?

 

それは、脳内で自分の声が再生されているからです。

 

文章を覚えるとき、私たちは目で追うだけでなく、声に出して読むことで文章を認識しようとしています。

 

このような作業を普段からしているため、黙読するときにも脳内では声に出して読んでしまっているのです。

 

頭の中で声が聞こえない人は、普段から文章を音読していない人が多いのも、そのためとなります。

 

しかし、この現象は自分の声に止まらないのが不思議な点です。

 

ときには、他人の声が聞こえることもあるのです。

 

他人の声が聞こえる理由

何かの文章を黙読しているとき、自分ではなく、他人の声が聞こえる場合もあります。

 

つまり、脳内では他人の声が再生されているというわけです。

 

これはどうしてなのでしょうか?

 

その理由は、他人の声が聞こえやすい文章を見ると一目瞭然ですね。

 

他人の声が聞こえやすい文章はメールです。メールを読んでいるとき、私たちは送り主の声を頭の中で再生しているのです。

 

これはドラマやアニメの演出でも使われる手法ですが、実際に人間の脳でも起こっています。

 

他にも、読んでいる書籍の主人公や登場人物によって違う声が聞こえる人もいるのですが、これも同じ原理ですね。

 

私たちは、知らず知らずのうちに相手の声を覚えており、それを文章の黙読で利用しているのです。

 

文章を読んでも頭に入ってこない理由とも関係している?

こちらも断定はできないのですが、世の中には文章を読んでも頭に入ってこない方がいます。

 

その理由は、『文章を目で追うことでしか覚えようとしないからでは?』という説があります。

 

確かに、それだけだと文章は覚えづらいかもしれませんね。

 

もちろん、文章が頭に入ってこない理由は他にもあります。

 

そのことについては、こちらをご覧ください▼

文章を読んでも頭に入ってこないのは病気?実は他にも原因があった

 

とはいえ、文章を音読することで覚えやすくなる事実がある以上、『声』も重要な役割を持っていることは間違いないでしょう。

 

まとめ

読書していると頭の中で声が聞こえる……。

 

不思議な現象ですが、もしかすると人間が知識を覚えようとする作業なのかもしれませんね。

 

もちろん、心理学の視点からだと、また違った解釈となるでしょう。

 

いずれにせよ、文章を覚えるなら声に出して読んだほうがいいことを、改めて思い知らされた出来事だといえそうですね。

 

そして、文章の書き方によっても覚えやすさは変わってくるものです。

 

相手に印象深い文章を書き方なら、こういった文章が書けるようになると良いです▼

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