日本には、色々な接続詞があります。
その中で、関連する文章を繋げる役割を持つ接続詞が『また』『さらに』『加えて』です。
では、関連する文章が複数あった場合、接続詞を使う正しい順番はあるのかを解説していきます。
『また』の意味や使い方
『また』は、有名な接続詞の一つですね。
前文で紹介した内容に続きがある場合、『また』を使うことで説明することができます。
例文
今年のクリスマスケーキが飛ぶように売れるのは、三ツ星シェフが作っているからだ。
また、チラシの効果も影響しているようだ。
この例文では、クリスマスケーキが売れる理由を『三ツ星シェフ』『チラシ』のおかげだと紹介しています。
ただ、この二つの情報を続けて書くと見づらくなるため、『また』の接続詞を使って分けることができます。
『また』の意味や使い方は他にもありますが、接続詞においてはこれがすべてです。
『さらに』の意味や使い方
『さらに』の意味や使い方は、『また』とほとんど変わりません。
『さらに』を使うことで、前文の続きを書き出すことができます。
ただ、厳密にいうと高度な説明が必要なときに使われやすい接続詞です。
例文
彼のフォークボールは、バッターの手前で急速に落下する。
さらに、ストレートと変わらないフォームのまま投球できるため、バッターは最後まで判断できないのだ。
ここを『また』と入れ替えても問題なさそうですが、こちらは『フォークボール』の高度な説明をしているため、『さらに』の接続詞を使ったほうがしっくりきます。
『加えて』の意味と使い方
『加えて』も紛らわしい意味です。
『また』『さらに』の類義語であることは明白ですね。そのため、意味や使い方もほぼ変わりません。
ただ、『加えて』だと内容を詳しく紹介するのではなく、追加要素を説明するときに用います。
例文
リンゴはダイエット効果が見込める果物です。
加えて、アンチエイジング効果も期待されており、美容食としても注目されているのです。
冒頭では、リンゴにダイエット効果があることを紹介しています。
次にアンチエイジング効果を紹介したいわけですが、前文でダイエットの話をしているため、いきなりアンチエイジングの話を切り出すことはできません。
そういうときは、『加えて』の接続詞を使うことで文章を繋ぎ合わせることができます。
また さらに 加えての順番で接続詞は合っている?
『また』『さらに』『加えて』の意味と使い方を紹介しました。
では、関連する文章を三つ以上繋げたいとき、順番はどうなるのでしょうか?
これは三つの接続詞の役割を考えると、おのずと分かってきます。
『また』は、関連する文章を繋げる接続詞の中では万能な役割となります。
『さらに』は、関連する文章を専門的に説明する役割もありますが、『また』を連続で使うのを防止する使い方もできます。
『加えて』は、関連する文章の追加情報の役割を担っています。
つまり、『また』『さらに』『加えて』の順番で文章を構成するのが正解となります。
例文
今年のクリスマスケーキが飛ぶように売れるのは、三ツ星シェフが作っているからだ。
また、チラシの効果も影響しているようだ。
さらに、ご当地アイドルに売り子をしてもらっている。
加えて、近くのライバル店が不祥事のせいで閉店している。
今年の売上は、前年比の10倍はいくかもしれない。
確かに、このような順番で接続詞を使えば、文章として成立させることができます。
ただし、この文章だと読み手に「くどい……」と思われやすいです。
こういった作風の小説家を目指すのならまだしも、一般的な文章だとここまで繋げなくても意味は伝わります。
そもそも、接続詞を多用すると文章の流れは悪くなります。
初めから接続詞に頼らない文章を構成することができれば、さきほどのような畳みかける内容になることはありません。
例文
ライバル店が不祥事で閉店している今年は、クリスマスケーキを売る絶好調のチャンスだ。
三星シェフの作品であることをチラシでアピールし、当日はご当地アイドルが売り子として活躍してくれる。
今年の売上は、前年比の10倍はいくかもしれない。
どうでしょうか。こちらの例文には、前後の文章を繋げる接続詞は一切使っていません。
ですが、同じ内容を伝えることができていますね。
文字数も少なくなったおかげでスッキリと見え、読みやすい文章だといえるでしょう。
このように、接続詞を使わなくても、文章構成を心がけるだけで綺麗にまとまった文章は書けるのです。
接続詞が学べるオススメ書籍
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いざ文章を書き始めると、どの接続詞が適切なのか分からないものです。
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まとめ
前後の文章を繋げる接続詞を連続で使いたいなら、『また』『さらに』『加えて』という順番が適切です。
しかし、接続詞が多い文章は読みづらいため、使うにしても二回ぐらいにとどめておいたほうが良いでしょう。
文章とは、不要な箇所を削ることで読みやすくなります。
文章の削り方は、こちらで解説しています▼