文章の書き方によっては、現在でも過去でも表現することができます。
今回は、文章を現在形にする表現方法や過去形の使い方を解説します。
現在形とは?
現在形とは、現在(今)の状況を表す言葉です。
文末に『~する』とつけることで、簡単に現在形を表現することができます。
例文
「私は掃除をする」
「今から何する?」
なお、『~する』の前に『して』を入れることで、継続形を表現することもできます。
例文
「私は掃除をしている」
「何をしている?」
継続形は、現在も継続的に起こっている出来事を表すときに用いる文法です。
このように、『~する』は他の言葉と組み合わせることで、現在の状態を様々な表現で表すことができます。
そのため、『非過去形』とも呼ばれています。
過去形とは?
過去形とは、過去に起こっていた出来事を表現するときに使う言葉です。
『~した』と文末を変更することで、過去形の文章を表現することができます。
例文
「私は掃除をしていた」
このように、『~した』と入れるだけで文章に過去を表すことが可能となります。
現在形と過去形の表現方法は必ずしも正しくない?
ただし、必ずしも現在形は『~する』、過去形は『~した』と表現方法を区別できるわけではありません。
何故なら、文章に重要なのは読みやすさ(リズム)だからです。
例文
あれは、本当に恐ろしい体験でした。いつもの道を通りかかったのですが、どこからともなくクスクスと女性の笑い声が聞こえてきました。僕は恐ろしくて走ったのですが、その声はどこに向かっても聞こえてきました。「誰か助けて!」僕は叫びながら自宅に入りました。
この話は体験談であり、過去に起こった出来事を相手に伝える文章です。
しかし、これほど『~した』と続いては、読みづらくて仕方がありません。
なので、ときには現在形である『~する』を入れても問題はないのです。
例文
あれは、本当に恐ろしい体験でした。いつもの道を通りかかったのですが、どこからともなくクスクスと女性の笑い声が聞こえてくる……。僕は恐ろしくて走ったのですが、その声はどこに向かっても途切れることはありません。「誰か助けて!」僕は叫びながら自宅に入りました。
どうでしょう。女性の笑い声を説明する部分に『~くる』と現在形にしたことで、臨場感が出ていると思います。
確かに、この文章は過去形で表現すべき内容なのですが、現在形を使うことで怖かった体験を相手により深く伝えることができるのです。
まとめ
基本的な文法としては、現在形を表すなら『~する』を文末にし、過去形を表すなら『~した』を文末につけます。
ただし、同じ文末を何度も使うと文章のリズムが悪くなり、読みづらいものになってしまいます。
ときには、過去形の文章でも現在形の表現を加えることで、相手にリアルな状況を伝えることができるのです。
なので、現在形や過去形の型に縛られず、自由な表現で書いてみるのも読みやすい文章を書くためには必要なことかもしれません。