いざペンを握っても、なかなか文章が書けないことがあります。
「どうやって書き出せば良いだろうか?」と悩んでしまうからです。
手紙、ビジネス、ブログ……と内容は違っても、書き出しの意味を理解していれば、どんな種類の文章も書き出せるようになります。
何故、文章の書き出しが必要なのか?
文章の書き出しが分からない人は、『どうして文章の書き出しが必要なのか』を理解していないのが原因となります。
これは、実際に書き出しの例文を見比べてみると分かりやすいですね。
例文1
次はいつ会えますか? 返事、待ってます。
例文2
今日はありがとうございました。とても楽しかったです。
次はいつ会えますか? 返事、待ってます。
例文1は本文から始まっているのが分かりますね。
一方、例文2では挨拶から書き出しています。
これがデートを終えたあとのメールなら、どう考えても後者のほうが好印象を受けますね。
この例文からも分かるように、文章の書き出しは相手に読んでもらうための工夫となります。
文章を相手に読ませるという行為は、端的にいえば命令です。
ポストに手紙が入っていれば手紙を読まなければなりませんし、メールが返信されたらメールを読まなければなりません。
その文章が本文から始まっていると、まるで仕事のように思えてしまいます。
そう思われないように、相手を気遣って文章を書き出すことが必要なのです。
だからこそ、基本的な文章の書き出しは『あいさつ』なのです。
ラフな手紙なら『お久しぶりです、お元気ですか?』となりますし、取引先なら『皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます』と書き出すわけです。
文章の書き出しのコツと例文
文章の書き出しのコツを例文で紹介します。
基本形は『あいさつ』ですが、相手を気遣った文章を心がけることがコツとなります。
例文
暑い日が続きますが、お元気ですか?
こちらは夏バテ気味で、最近はスイカしか食べていません。
主人のほうはこれで痩せるといいのですが、ビールのせいで難しそうです。
私も痩せたいと思っているのですが、この暑さだと何をするにもやる気が失せてしまいます。
さて、先日に説明した懇親会ですが、10日に決まりましたのでお知らせいたします。
この例文の本文は、五行目となります。
個性的で面白い書き出しではありますが、これだと長すぎます。
本文を読ませるための書き出しなので、本文よりも主張が強くなってはいけません。
この例文なら、最初の一行だけで書き出しは成立しています。
例文
こんにちは、お元気ですか?
離婚したと聞き、心配しています。
私でよければ相談に乗りますので、気が向いたら連絡してください。
一見すると、この例文は正しい書き出しのように見えます。
しかし、この書き出しを使って良いのは身内ぐらいでしょう。
『離婚』した人間が元気なわけがありませんので、わざわざ文章の書き出しに『お元気ですか?』と尋ねるのは無神経です。
この場合は、本文で『離婚』について尋ねるわけですから、書き出しも『離婚』を心配した内容にしたほうが良いでしょう。
例文
突然の悲報に、ただただ驚くばかりです。
私でよければ相談に乗りますので、気が向いたら連絡してください。
さきほどよりは、相手の気持ちに寄り添っている文章に見えると思います。
書き出しで迷ったら、まずは相手がどう思うかを考える……これが書き出しのコツとなります。
ブログの面白い書き出し(導入文)
文章の書き出しは、導入文とも言われます。
ブログで面白い記事を書くときは、この導入文が重要となります。
導入文と表現してしまうと難しいイメージがありますが、書き出しの基本は何も変わりません。
ブログで面白い記事を書きたいなら、読み手に興味を持ってもらえる導入文を書けば良いのです。
一般的な書き出しと違う点は、挨拶よりも説明を重視する必要があるということですね。
ブログの記事を読んでもらうわけですから、その記事にどんなことが書かれているのか、しっかりと説明しなければなりません。
そして、説明するのと同時に、ユーザーに「面白そう!」とか「自分が読みたかった記事だ」と思ってもらえる内容でなければなりません。
百聞は一見に如かず……ですので、ぜひこの記事の冒頭まで戻ってみてください。この記事の導入文が書かれています。
この記事では、『文章の書き出しのコツは何だろうか?』というユーザーのために書いていますので、導入文もそういったユーザーに興味を持ってもらえるような内容にしています。
文章の書き出しが学べるオススメ書籍
文章の書き出しをより深く学びたいなら、『表現力豊かに、気の利いた文章が書ける』の書籍を読むと勉強になります。
書き出しのコツだけでなく、文章の基本をしっかりと学ぶことができます。
まとめ
文章は本文さえあれば、相手に意味を伝えることができます。
むしろ、ビジネスメールや新聞は本題から説明したほうが伝わります▼
ただし、書き出しがなければ、相手の読む気持ちにアプローチすることができません。
ブログ記事だと、読まれずに去ってしまうこともあります。
書き出しとなる導入文を添えることで、読み手の興味を惹くことができます。
書き出しが成功すれば、相手はあなたの文章を読んでくれるようになるのです。
相手の興味を刺激する文章を書きたいなら、こちらの記事もチェックすると良いでしょう▼