『事柄』の使い方や意味を紹介します。
『事柄』と『事象』の違い、『事柄』と『事項』の違い、『事柄』と『事』の違いも例文で解説していきます。
事柄の意味とは?
『事柄』とは、ものごとの内容や様子を意味する言葉です。
実はもう一つ意味があり、『骨柄』が転じて『事柄』と呼ばれることがあります。
『骨柄』とは、人体の骨組みを意味します。他にも、その人物の人柄や人品を表す言葉でもあるのです。
そのため、これらの意味を『事柄』として使うことができるのです。
ただし、現在はあまり使われていない表現となります。
事柄の類語
『事柄』の類語は、『ものごとの関心や特質』を言い回す漢字となります。
そのため、『物事』『事』『事項』が『事柄』の類語といえるでしょう。
他にも似たような類語はありますが、漢字の作りも似ているのは、この三種類となります。
事柄と事の違い
『事柄』と『事』の違いは、広義か狭義の違いといえるでしょう。
『事』とは、出来事やなりゆきに使われる『事物』『事実』『事情』といった使い方もできますが、「行っている事(こと)」のように日常生活の事柄を表現することもできます。
他にも、「私の言っている事(こと)が分かりますか?」のように、会話の内容を形成するときに使うことも可能です。
一方、『事柄』は『ものごとの内容や様子』を示すときにしか使うことができません。
そのため、『事柄』と『事』の違いは、広義か狭義かの違いといえるのです。
事柄と『じへい』の違い?
何故か、『事柄』と『じへい』を一緒に検索している方が多いようです。
『じへい』と聞けば、『自閉』『時弊』『治兵衛』ぐらいしか思い浮かぶものはないですね。
色々と調べてみましたが、『事柄』と違いを比べるような『じへい』の漢字は見当たりませんでした。
恐らく、『事項』か『事象』を検索するときの打ち間違いかもしれません。
なので、次項で『事柄』と『事項』の違い、『事項』と『事象』の違いについて解説していきます。
事柄と事項の違い
『事項』は『事柄』の類語であるため、『事柄』と『事項』は似たような意味であるのは事実です。
ただし、『事項』は『事柄の中に含まれているもので、とくに取り上げられている事柄』を意味する言葉となります。
『注意事項』といえば、とくに注意しなければならない『事柄』をピックアップしているわけです。
一方、『事柄』には大きいも小さいも含まれていませんので、広義で使うことができます。
そのため、『事柄』と『事項』の違いは、『事柄の全体に使える言葉か』『事柄の中でとくに重要な事柄に使える言葉か』の違いといえるでしょう。
事柄と事象の違い
『事柄』と『事象』の違いは、とても簡単です。
『事象』も砕けた言い方だと『事柄』や『出来事』となってしまいますが、『ある事情のもとで表面的に現れた事柄』を『事象』と言います。
また、『事象』にはもう一つの意味があり、確率のような『数字における試行の結果から導き出される事柄』にも使うことができます。
ただ、『事柄』と間違いやすいのは『ある事情のもとで表面的に現れた事柄』という意味でしょう。
こちらの場合は、『外界の事象』『人生の事象』のように、何か観測すべきものが現れたときに使う言葉となります。
事柄の使い方を例文で解説
『事柄』の使い方を例文で解説します。
『事柄』『事』『事項』『事象』の違いについても紹介します。
例文
医療関係の事柄を覚えるのは大変だ。
この例文では、『医療関係』の内容を『事柄』と表しているようですね。
『事柄』を『内容』に変えても問題はないのですが、『事柄』と書くことでその様子についても書き表すことができます。
例文
「このような事は、二度と起こさないようにしてくれ」
この例文に『事柄』を入れてしまうと、意味が分からなくなりますね。
『事』は『出来事』や『なりゆき』に使うこともできますので、この例文では『事』を入れるのが正解となります。
例文
会議に必要な事項をまとめておいた。
この例文に『事柄』を入れても、意味は通じるでしょう。
しかし、それではどんな『事柄』を選んだのかが、いまいち伝わりづらいです。
『事項』は、とくに大事な事柄を指す言葉となるため、『会議』に必要な内容をまとめたのなら『事項』が適切でしょう。
例文
彼は、自然界の事象を研究している。
『自然界の事柄を研究している』でも意味は通じるかもしれませんが、やはり適切な文章とはいえません。
『ある事情のもとで表面的に現れた事柄』を意味する『事象』を入れることで、自然界のなりゆきを表現することができるのです。
まとめ
『事柄』とは、『ものごとの内容や様子』を意味する言葉です。
『骨柄』と同じ意味を持ちますが、一般的には『ものごとの内容や様子』という意味で使われることが多いです。
『事柄』の類語には、『事』『事項』などがあります。
『事』は広義で使うことができるため、適切な言葉が分からないときは、ほとんどの文章に当てはめることができます。
しかし、内容によって『事柄』『事項』『事象』を入れることで、読み手に状況を具体的に伝えることができるようになるのです。