文章に空白を入れる書き方があるのをご存知でしょうか?
そういった書き方を知らない方は、「この人、おかしいのかな?」と疑問に思うようです。
今回は、『分かち書き』のルールや効果について紹介します。
分かち書きのルールや効果とは?例文で解説
『分かち書き』とは、文章を空白で分かつ書き方で表現する文法です。
つまり、文章の中に空白を入れるということですね。
例文
「わたしは ここにいる」
『分かち書き』が使われるのは、おもに『ひらがな』表記の文章ですね。
『ひらがな』は隣同士を続けて読んでしまいやすいため、『分かち書き』にすることで文節を見やすくすることができます。
つまり、『分かち書き』の効果とは、『ひらがな』表記の文章を読みやすくすることなのです。
『分かち書き』のルールは、文節ごとに区切るのが基本形となります。
例文
「ぼくは かえりみちに いっぴきの いぬとであった」
例文のように区切ることで、『ひらがな』表記の文体でも何を伝えたいのかが分かります。
実は、もう一つのルールも存在します。
それは、単語ごとに区切る方法です。
例文
「ぼく は かえりみち に いっぴき の いぬ と であった」
文節と比べて、書かれている言葉がより分かりやすくなりました。
ただし、こちらだと空白が多くなるため、少したどたどしいイメージを持ってしまうようです。
文章に空白を入れる人はおかしい?
文章に空白を入れる『分かち書き』を日常的に行う人もいます。
日本語を勉強中の外国人に多く見受けられる文法ですが、中には読みやすいからと使っている日本人もいます。
ときには、漢字と『分かち書き』を組み合わせて書く人もいるぐらいです。
例文
「結構 歩いたけど まだつかないな」
確かに、こういった文章は『分かち書き』しないと、『結構歩いたけど』『歩いたけどまだつかないな』と、くっついてしまい、見づらいですよね。
しかし、日本語では『分かち書き』以外にも区切る方法はあります。
それは『、』ですね。句読点で表現するのが、現在では一般的となっています。
例文
「結構、歩いたけど、まだつかないな」
現代人には、こちらのほうが馴染みのある文章だと思います。
そのため、『分かち書き』の文章を見慣れていない人にとっては読みづらいため、「文章に空白を入れる人はおかしいのでは?」と疑問視する声もあるようです。
中には、「知的障害ではないのか?」と疑う人までいるようです。
しかし、『分かち書き』はれっきとした文法であり、そういった理由だけで判断してはいけません。
『分かち書き』で表現された作品が文学賞で受賞した例もあり、評価されるべき表現方法といえるでしょう。
とはいえ、現代人に違和感がある書き方であることは間違いありません。
文章とは、いくら正しく書かれていても相手に伝わらなければ意味はないでしょう。
そのことについては、こちらの記事で解説しています▼
もし、相手にメールを送るのなら、空白で分かつよりも句読点で区切ったほうが伝わるのです。
まとめ
文章に空白を入れる人は、別におかしくもなんともありません。
『分かち書き』は、空白で文章を区切る文法となります。
一般的な句読点で区切る文章か、空白で区切る文章かの違いだけです。
ただし、現代人のほとんどは漢字を含んだ文章のほうが見やすいため、『分かち書き』で表現された文章が見づらいのは事実なようです。
もし、相手にどうしても伝えなければならないことがあるのなら、『分かち書き』は控えたほうが伝わりやすいかもしれませんね。