読みやすい文章の書き方講座、第4回の記事になります。

 

目次

読みやすい文章の書き方講座 第1回『文末は「です」「ます」で統一する』
読みやすい文章の書き方講座 第2回『「ら」「い」抜きで書かない』
読みやすい文章の書き方講座 第3回『句点と読点の正しい打ち方』
読みやすい文章の書き方講座 第4回『5W1Hとは?順番や意味は?』
読みやすい文章の書き方講座 第5回『重複表現、二重表現がないかチェックする』
読みやすい文章の書き方講座 第6回『カタカナ表記にする言葉は外来語、効果音』
読みやすい文章の書き方講座 第7回『漢字は少なく「ひらがな」を主体にする』
読みやすい文章の書き方講座 第8回『段落の意味、つけ方を覚えて文章をまとめる』
読みやすい文章の書き方講座 第9回『名詞や動詞を際立たせて、形容詞、副詞をなくす』
読みやすい文章の書き方講座 最終回『推敲を繰り返すだけで文章は良くなる』

 

5W1Hの解説

学校などで文章の作り方を教えるとき、『5W1H』という言葉が必ず出てくると思います。

 

どうして日本語の文章を教えるときに、英語と数字で表した言葉を用いるのかは疑問ですが、まずは意味を紹介したいと思います。

 

いつ(When)

時間を指す言葉です。「昨日~」

どこで(Where)

場所を指す言葉です。「~東京で~」

だれが(Who)

人物を指す言葉です。「~友達と~」

なにを(What)

出来事を指す言葉です。「~ショッピングをしに~」

なぜ(Why)

なにを(What)の理由を指す言葉です。「~約束していた~」

どのように(How)

なにを(What)の具体的な行動を指す言葉です。「~電車で向かった」

 

 

5W1Hは、その日に起こった出来事を分かりやすく表現するための基本構成なのです。

 

では、実際に文章にしてみましょう。

 

「昨日、東京で友達と約束していたショッピングをしに電車で向かった」

 

確かに、この文章にはすべての情報が詰まっています。足りない情報は、1つもありません。

 

ただし、決して読みやすい文章とは言えません

 

規則で固められた文章ほど、読みにくいものはないからです。

 

日常生活でも窮屈に感じながら生きている人間が、そのような文章を見せられたらどう思うでしょうか。

 

例文は1行だから良いですが、あれが永遠に続くことを考えれば、具合が悪くなることは必須です。

 

文章は、もっと自由で良いのです。

 

「昨日は、最高の日でした。東京でのショッピングを、友達と堪能できたからです」

 

情報が少なくなった分、書き手が1番表現したかった部分が伝わってきます。

 

そもそも、こちらから尋ねてもいないのに『どのように(How)』を入れるのは不自然です。

 

道民が会話をする時、「昨日、飛行機で東京に行ってきた!」という人はいないと思います。

 

飛行機で移動することは必然であり、電車でも使わないかぎり、移動手段をアピールする必要がないからです。

 

文章でも同じことが言えます。不必要な言葉は、文章の読む流れを悪くするのです。

 

5W1Hを使う場面

では、どうして5W1Hが文章の正しい書き方として紹介されているのでしょうか?

 

もとは、新聞で記事を書くときに使われる技法です。

 

事実を簡素に伝える必要がある記事には、このような5W1Hの書き方が必要不可欠なのです。

 

また、ビジネス文書でも用いられます。

 

起こった事実を、正確に報告することができるからです。

 

日常会話に置き換えると、5W1Hは事情聴取のようなものなのです。

 

「いつのことですか?」「それは、どこですか?」「だれがいましたか?」「なにをしていましたか?」「それは、なぜですか?」「それは、どのような手段でしたか?」と尋ねると、すべてを聴き出せることができます。

 

つまり、5W1Hは個性や感情を入れる必要がない場合に用いる文章の書き方なのです。

 

まとめ

5W1Hは、正しい文章の書き方であることは間違いありません。説明の仕方としては、最善の方法です。

 

そのため、多くの学校でも取り扱われています。

 

しかし、その文章は淡々としており、個性を感じることはできません。

 

小学生たちの読書感想文が説明文のようになってしまうのは、そのためなのです。

 

教師たちは、5W1Hを使って良い適切な文章と、そうでない文章があることを教える必要があります。

 

読書感想文を書くときに必要なのは、心に感じた想いをそのまま表現する文章力です。

 

日常会話で、5W1Hに倣って話している方はいないと思います。

 

規則に縛られない自由な文章でなければ、個性を表現することは不可能です。

 

そして、そういう文章こそ、誰でも読みやすい文章といえるのです。

 

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